山行記録

Activity Diary
  • 2022 10.12
    投稿者:horit投稿日:2022年10月12日

    寒くなってきましたね。
    沢山行を募集しても誰も釣れずヤキモキしていた所、荒天で山行中止したメンバーが付き合ってくれました。

    シーズン終盤で体は出来上がってるので簡単すぎる沢は物足りない。
    でも、寒いので濡れたくないし、日も短い。
    こんな時期は、日々地形図から探している記録の無い沢が良いですね。
    どうせブタ沢です。
    期待値が低い分、滝の1つでも出てきたら満足できます。

    メンバーの趣向で1000m以上の山をターゲットに、地形図とにらめっこ。
    日帰りなので、あまり遠くまでは行きたくない。
    松籟山の十八線川に目が止まります。
    ちょっと短い気がするものの、いい感じの傾斜。
    芦別岳の近くなので岩盤質でしょう。滝が期待できます。

    実際に行ってみました。


    ほぼほぼ地形図どおりCo400mくらいまで車で入れます。
    林道もそんなに悪くなく、通行止めには広い駐車場がありました。
    この時点で気温2度。

    駐車場

    車止めから10分少々で最終砂防ダムが現れ、入渓します。
    地形図に5つの砂防ダムがあるので心配していましたが、全く問題ありません。Co750m付近までは何もありません。
    ブタ沢です。

    地形図上でもCo750m付近から等高線が詰まっているので、期待半分疑い半分で進んでみるとF1を発見です。
    良かった!滝が一つでもあれば当たりだ!なんて思ってました。

    F1 10m滝

    左側から巻き気味に上部へアプローチしてルーファイを試みました。
    本流の落ち口へトラバースしつつ登れそうですが、シャワーを浴びそうだったので止めました。
    左岸のルンゼから簡単に巻けます。

    すぐに2つ目が出てきました。
    立派な滝が2つもあるなんて、予想以上だ!と喜んでいました。

    F2 くの字10m斜瀑

    門状地形なので巻けませんが、登るのは簡単です。
    スリップしてもウォータースライダーになるだけだと思いますが、この日の気温だと死活問題になるのでロープを出しました。

    F3 小滝

    次は歩いて登れる小滝です。
    正直、こんな感じの小滝が続いて終わりだろう。と思いました。

    F4 前衛付きの2段10m滝

    またすぐにF4が現れました。
    前衛は突っ張りで濡れずに通過。

    F4 2段目

    2段目は出だしがワンムーブ必要でした。
    ヌメリがきつい沢ですが、岩自体のラバーのフリクションは良かったです。

    またまたすぐに滝です。
    あれ?この沢おかしいぞ。と思い始めます。

    F5 6m滝

    外傾してヌメリがきついですが、タワシとラバーなら苦労はしません。

    F6は2段の小滝。
    写真を載せるまでもないくらい簡単です。

    そして、なんとF7でラスボス登場です。
    期待を越えすぎていて、面喰いました。

    F7 多段50m滝
    F7 中間部

    まず、中間部を左から巻き気味に乗っ越しますが苦労しました。
    リーダーのSさんが突破!
    濡れても構わなければ、上部から水流に復帰して直登した方が簡単そうです。

    そして、圧巻の最終段。

    F7 最終段

    水流を横断して、奥の凹角に入れば直登の可能性を感じましたが、なんせ寒い。
    左岸から巻くことにします。

    F7 最終段の巻き

    ここも我らが頼れるリーダーSさん。
    尾根まで上がれば歩けるかと思いましたが、ここが悪かった。
    時期柄、葉が落ちてて木が生きてるのか死んでるのか見分けが付きません。
    今山行の核心でした。

    F8 不明(10mくらい?)

    F8も一緒に巻いてしまいました。
    沢に復帰するとCo950m付近。河原状。
    連瀑帯は終わったようで一安心。

    Co950m付近二股

    時間もだいぶ押しているので急ぎます。
    見た目不安になる二股を入り、山頂を目指します。

    すると・・・
    もう滝は終わったと思っていたのに、とんでもない物が見えてきます。

    F9 多段30m滝

    もういいよ・・・。と思いましたが、登らないと進めません。

    F9 下部

    ヌメリが非常に強く、岩もぽろぽろ取れます。
    おまけに冷たい。
    ストレスフル。

    F9 中間部から上部

    上部の2段はシャワーになりそうだったので、右岸から巻いてしまいました。

    Co1150m付近のベロ地形

    Co1150m付近のベロ地形は草原になっていました。
    ここから尾根に取り付いて、山頂を目指します。

    山頂まで残り80mくらいまでは笹と鹿道で歩きやすい。
    そこから50mほど灌木と這松の藪が鬱陶しいが、最後は薄い這松になって歩きやすいまま山頂へ到達。
    最近降ったであろう雪が所々に残ってました。

    山頂直下

    山頂からの眺めは最高でした。

    たぶん芦別岳

    下山はできるだけ尾根を使います。
    急がないと下山遅れで救助隊が出動してしまいます。

    Co840m付近のベロ地形までの読図は、それなりに分かりやすかったです。
    そこからCo480mあたりで沢に合流する尾根に乗るのが難しかったです。
    途中で暗くなってしまい、ヘッデンでは地形も良く分かりません。
    そんな中、素晴らしい読図でHさんが牽引してくれました。

    ヘッデン藪漕ぎ

    沢に合流して、すぐに砂防ダムとご対面。
    ブタ沢予定が、思いもよらぬ大当たりでした。

    おつかれさまでした。

    記録が無いのが不思議なほど、良い沢でした。
    日本でもまだ、こんな冒険に出会えるのですね。
    これだから沢は止められない。

    体感グレードは!!くらい。
    連瀑帯はCo770m~Co940mくらいの短い間に集中しています。
    F7最終段の直登難易度とF8の具合によって、多少前後しそうです。
    次は暖かい時期に!

    コースタイム
    7:00駐車場→9:00F1→13:10連瀑帯終了→15:30山頂→18:30駐車場

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