L・oyama SL・mimi M・miyo
8日(木)快晴 Co825~ルベツネ山~Cカール~キムクシュ五ノ函
➊1599南東面直登沢~サッシビチャリ本流~ルベツネ北面直登沢 より続く
前日の半日遅れを取り戻すべく出発。今日も晴れそう。
良いところで懸垂。カメラ向けたらとりあえず笑顔のmimi
50mロープ2本で問題なし
昨日、核心部から見えていた傾斜の緩い場所に降りられた。右岸からも一本の細い滝。
う~む。直登するか否か…
朝一だし無理せず左岸から捲くが、こっちも嫌悪だった
スラブ滝が果てしなく続く
前日行けるところまで行こうと沢に戻っていたらテンバ難民確実。高捲き途中でビバークは正解だった。
足だけでスタスタ行けないくらいの斜度が果てしなく続き色々消耗する。
出発から2時間後、Co1370の四股に。一番右の沢型は樹々に隠れて見逃しがち。右から2本目の沢を進む。画像の中では右の沢
進む沢が定まったところで、稜線を眺めながら長めの休憩。核心部が終わった安堵とこれからの耐久戦の不安と、複雑な気分。
元気な20代を先頭に、3級くらいの岩登りが延々続く。
やがて短い藪漕ぎで稜線に。
ガシガシ登る二人。稜線は日射が強くて暑い
念願のピーク。やっと来られた!行動が半日遅れていること・計画通りに行くことを会のメーリングに送る。
脱水症状になりそうなくらい暑くてなかなかスピードが上がらない
Cカールの降り口にはピンテがあるが、よく探さないと分からない。この色褪せ具合も日高らしさを演出していると思う
昨晩泊まる予定だったCカールが見えてきた!
oyamaさんとmimiは1年ぶり。私は5年ぶり。
時刻は11時を回っていた。この後どこまで行けるか…は自分次第だ。
10分ほどで源頭。水が取れるのはもうちょっと下か
何度も小滝をクライムダウンして、最後の大滝ではロープ出さず下に向かって右の灌木帯を降りる。
下から見た大滝。結構高い。
なんだ!?この広大な二股は!すぐ近くにあるかのように見えるが遠かった915二股。足はガクガク。
感動を思いっきり表現したかったのに、疲れが先立ちリアクション薄かったのが悔やまれる
少しの河原歩きでこんなスライダーが。
リーダーが躊躇せずにダイブしたので続いたが案の定溺れそうになる(←金槌)
実は計画の時点で、「キムクシュの下りは楽しいですよ!」というリーダーに言われていたが、自分には試練でしかなかった。この時は…
ABCの各カールから合流する722三股にY字ポーズのシルエット。ここでネオプレーンを着こむ。
「キムクシュは一ノ函から八ノ函まであって、今回は下りだから…云々」mimiが説明してくれたのは覚えている。
恐怖心もあったからか、最初の八ノ函は長く感じられた。
七ノ函。浮力になるザック。しかしながら浮きすぎて頭を押し拷問にもなるザック。ハーネスの下にバックルをしたことで少しは解消。
すっごい形相だった自分。顔が笑っていたoyamaさん。
六ノ函だと思うが。
超ヘッピリ腰
ツライよぉ~。すでに廃人。
これも六ノ函かな~。自信がない。もう義務のように飛び込む。
マジ顔の後ろで笑顔。ずっと励まし、時には「早く行って!」って感じでザックを押してくれていたmimi。
570m二股なのか、もうサッパリ謎
五ノ函だと思われ、ここは長くて後半流れが無いのでとロープを出してくれた。有難い!
これ、沢救助訓練でやったやつだ。ザックにロープを付けビート板のようにして泳ぐ。引っ張るリーダーも大変だっただろうに。
今日はここでテンバだ~
寒くてガタガタ震える。多分みんな寿命縮まったと思う
火を点けて、お湯を沸かし、乾いた服に着替えたら一変して幸せになった。
疲れと眠気が勝っていて、翌日の長丁場もあるし焚火の傍で早々に就寝。
5:10(ビバークC3 Co1130)➡ 5:30(沢に戻る)➡ 7:10(1370四股)8:15(稜線)➡ 8:40(ルベツネ頂上) ➡11:00(Cカール)➡ 12:40(キムクシュ915二股)➡ 13:40(722三股)➡ 16:30(C4)
9日(金)快晴 C4~キムクシュ四ノ函~一ノ沢~下山
そして朝。最後の焚火。
また今日も泳ぎか~と、自分だけちょっとブルーな寝起きだったかも(反省)
絶対に今日下山するぞ!と気合いれて出発
今日もペース保てるように二人の間に入れてもらい、必死についていく。
荒々しい岩肌。覚えてない笑
四ノ函だと思われ。
時々河原歩き
日陰の中でも冷たく感じない
三ノ函かしら。水流あり。
多分二の函。
カッコ悪いダイブ(※mimiに突き落とされたわけではない)
静かにドボン。
心のどこかでキレイと思っていたが、前進することしか頭にない
河原歩きでホッとするひと時
白い泡ぶくが怖くなくなってきたよーな
土砂が流れて底上げされたのか、歩けるところが増えたそうだ
泳ぎのコツみたいなものをやっと掴み始めた頃。(遅!)
きっと一ノ函。
あれ?なんか楽しくなってきた!(今さら?)
それでも足が付くと妙に安心感。
この先、途中の河原で獣臭?と思っていたら鹿の御遺体が…自然の摂理だな~と感じた。
昨日のうちに泳ぎの恐怖を克服していれば楽しめたのにな~と後悔しても後の祭り。
かなり体力消耗していたが、二人のおかげで最後はちょっと楽しかった♪
歴舟川・キムクシュ川出合Co410
ここでロングな休憩。色々乾かす
河原を進むと熊がいた。
3人で一斉に大声と笛を鳴らすが、一番効果絶大だったのはoyamaさんの
「コラーーー!!」だった。「スイマセン💦スイマセン💦」てな感じで逃げていく熊さん。ちょっと可哀そうに思えた。ごめんね。
Ⅼ字渓?mimiが偵察に行った
一見行けそうに見えるが、その先が嫌悪らしく
左岸から捲き、その更に上の樹林帯も登る
途中はほぼ垂直に近い傾斜で気持ち悪いのでフォローはロープ出してもらった
捲き道は一級国道並みに明瞭な鹿道?踏み跡?
岩盤から下降。気が抜けない
沢に戻って暫しの河原歩き。暑い。朝からの泳ぎでかなり体力消耗。
ヘアピンカーブになった沢型から541の二股目指し沢を詰めていく。
ムムム。長い。
頻繁に休憩入れてもらいながら進む。
動けなくなってしまうのだけは絶対に嫌だったので、ゆっくり確実に行かせてもらう。
いつもなら簡単な小滝登りが何個も続き辛い。スピードが落ちる。
所々荒れていた
前からmimiに、後ろからはoyamaさんに励まされ、なんとかメンタル保てた。
稜線に着いた!シャリバテもあり、二人からお裾分けをもらう自分。
パワー重視の行動食は持久力がなくてダメだー(反省)
いよいよ一の沢下降へ。もう登りが無いと思うとホッとする。しかしこの沢旅が終わってしまうという寂しさも。
途中、カバのあな茸を採っていた余裕のmimi。
リュウタン湖が見えた!…が、全然遠い。
ガレが長くて嫌になるが、もうちょっとの辛抱
一の沢橋とうちゃーーーーーく!橋までの登りが最後のトドメできつかった!
満身創痍の下山(私だけか?)
事故やケガもなく無事に下山できたこと、そして中央の3人でこの沢に行けたことが本当に幸せで一生記憶に残る沢旅になった。メンバーに感謝!
7:10(C4)➡ 9:50(歴舟410出合)➡ 12:40(541二股へ行く沢) ➡ 15:20(稜線)➡16:30(一ノ沢橋)➡16:40(車止め下山)
山御飯・・・というか沢御飯 一気に紹介!
5日夜・焼きたてコーンパンとカレー(担当mimi)
パン生地を木に巻き付けて焼くなんて初めて!超美味だった。もう一個イケたな…
重たかっただろうに…アリガトウね
6日朝・キツネうどん(担当mimi)
前日、外付けマットに包んでいたうどんが落ちて騒然としたけど、無事にお腹に入ったネ。胃袋満たされた♡
6日夜 ・車麩入り親子丼(担当miyo)
鶏肉は軽量を考えササミジャーキーで。ベジーには車麩でたんぱく質を。卵だけは生だった~
雨風を受けながら慌ただしく食べたのであまり味わえなかったかも
7日朝 チーズ入りトマトリゾット(担当miyo)
増水に怯え寒さに震えた夜のビバーク明けでの朝ごはん。
雑炊にしなくてヨカッタ…
7日夜・何入ってるか分かんないけど具だくさん丼(担当mimi)
核心部過ぎて大高巻途中でのビバーク。この美味しい丼物で元気出た。
黒いのはキクラゲ
8日朝・揚げ入り棒ラーメン(担当mimi)
やはり定番の棒ラーメンは山中泊の強い味方。揚げとの相性もバッチリ
8夜・鹿肉入り野菜たっぷり麻婆豆腐(担当oyama)
自家製の味付き鹿肉は柔らかくて美味。有難く命をつないで明日の活力に
9日朝・焼きビーフン+鹿肉(担当oyama)
最後の食事。軽くて調味料要らず・手間いらず。しかも美味しい!これは山に万能だ。
超ロングな五日間の沢旅。栄養満点の食事と3人の力が集結して(私は非力だったけど)!!!*の難関を行って来られたのは大きな収穫でした。反省点も何点かありましたが今後につなげていければと思います。
そしてそして!下山報告後に労いのLINE・メールを下さったTさん・Sさん・Sちゃん、ありがとうございました!疲れが吹っ飛びました!