山行記録

Activity Diary
  • 2022 05.09
    投稿者:maki投稿日:2022年5月9日

    三重県の大台ヶ原(日出ヶ岳1695m)を大杉谷コースから往復しました。

    <宮川ダム登山口> 八朔だろうか? 北海道ではありえない光景
    宮川に沿って登山道が続きます。河原は殆どなく、川に降りられる場所も殆どありません。
    照葉樹林の中を進みます。
    <シシ淵> 奥にかかる滝は本流に流れ込むニコニコ滝
    <平等嵓> 圧倒的なスケール感です。河原に転がる岩の大きさがわかりづらいですが、下の写真の岩と人の対比でその巨大さがわかるでしょうか?これ以上の大きさの岩がゴロゴロしています。
    桃ノ木小屋の前の河原 今回は桃ノ木小屋から更に歩いて粟谷小屋まで行きます
    こんな感じで岩を削って登山道が整備されています。晴れていれば快適です。
    おっかない

    川に近づけるのは数か所のみです。
    <堂倉滝>ここで川から離れ、粟谷小屋まで標高差約350mの急な尾根を登ります。
    粟谷小屋到着です。地元(紀北町)のお兄さん2人が切盛りしています。しばらく閉鎖されてたようですが、まさに宿泊当日に再開したそうです。山小屋管理の経験は無いようで、不慣れな感じでした笑。当日の夕食のおかずは鳥のから揚げ6個とがっつり系でした(我々は自炊)。不慣れながらも一所懸命頑張ってました。
    標高1500m付近からブナが出てきます。下層植生はササですがシカの食害で10~20㎝ぐらいしかありません。
    粟谷小屋を出て2時間弱で日出ヶ岳頂上到着です。後ろに見えるのは海です。
    付近まで道路が伸びているので、登山者以外に観光客が沢山います。頂上に近づくほど人が増える不思議な山です。それにしても海がとても近く感じます。正面に太平洋、背後に大台ヶ原という地形が夏に雨雲を発達させ大量の雨を降らせます。年間降水量は4000~5000mm程度で、札幌の4~5倍です。北海道のえりも町目黒や白老町森野といった感じでしょうか。
    下山開始です。それにしても北海道に比べ登山道の整備が進んでいます。
    だいぶ日が傾いてきました。今日は桃ノ木小屋まで行く予定です。
    赤いザックを背負っている私が写っているのわかりますか?
    桃ノ木小屋はとても混んでいました。小屋の中に自炊する場所はないんですね。外で食べました。雨が降らなくてよかった。和歌山で買った八朔付きです。
    標高が下がるにつれて、再び照葉樹林の森の中を歩きます。一年中葉があるので林内が適度に暗く、従ってチシマザサのような猛烈な下層植生がありません。
    平等嵓の吊り橋
    数少ない河原に降りて一休みしました。淵に石を投げると水紋が底にも広がりました。
    大日嵓です。嵓とは「くら」と読むのですが、磐座(いわくら)と同じく神様が宿る大きな岩を意味するようです。地質的には古生代から中生代(3億年~2億年くらい)の太平洋に堆積した泥(→頁岩)や微生物(→チャート、石灰岩)が太平洋プレートに運ばれて、海溝に沈み込む際に大陸側にくっついたもの(→付加体)のようです。年間4000mm以上という大量の雨により浸食され、固い地質(チャートなど)が取り残されて嵓が形成されたということです。熊野信仰はこの様な圧倒的な自然に対する畏れが原点にあったのでしょう。
    大日嵓 岩を削って登山道作ってます。登山道のために開削したとも思えないですが・・・。
    お伊勢参りもしてきました。夕闇に暮れる神宮は巨木の中に川の音と鳥の声しか聞こえず、日本人の自然信仰の原点を見るような思いでした。
    帰りは敦賀からフェリーで帰ってきました。三重県大台ヶ原大杉谷、なかなかの登山ルートでした。
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