ご無沙汰しています。久々の投稿となりますが、またしても山でありません・・・すいません!
カナダ北極圏を流れる大河、マッケンジー川。
その河口にあるイヌビクからタクトヤクタック(タック)までの距離にして200㎞、冬期に限り凍結したマッケンジー川を利用したアイスロードができます。
今回はそのアイスロードをイヌビクから歩いて往復してきました。地名に関しては、植村直己さん「北極圏1万2000キロ」やカヌーの野田知佑さん「北極海へ」でご存知の方もいるのではないでしょうか??
まずは今いるイエローナイフから飛行場に。
「どこの空港でも使用未使用にかかわらず、ガソリンストーブは持ち込めない」
「絶対必要だ」とさんざん粘って、最後にはセキュリティーのマネージャーまで出てきたけれど「Very dengerous」の一点張り・・・まさかの空港敗退か・・・
とりあえずホワイトホースまで行き、ユーコン川でキャンプ。
1日ホワイトホースに滞在後、イヌビクまで飛行機で移動。さっそく歩きはじめます。
今回は1か月分の食料、燃料をソリで運びました。
マッケンジー川の上にキャンプ。まだ森林限界を超えておらず、スプルースが生えています。
歩き始めて5日目に最後のトウヒに別れを告げ、8日目には北極海に到達。ガスって何も見えませんが・・・
北極海に出てからは延々と下のような道を歩き続けます。
文字通り何もない道。
けれど朝日を浴び、地平線(海ですが)を眺め、夕陽が目に沁みる、そんな毎日。
そして夜には毎日のように頭上に舞うオーロラ。
時には寒さも忘れて見入ってしまいました。その結果・・・
指6本が軽い凍傷になりました(苦笑)。油断大敵。
厳冬期北極圏、寒いです。それでも旅の前半に指6本と顔面(頬と鼻)に軽度の凍傷を負っただけで済みました。下写真は凍った寝袋。袋のままの形です。
帽子も目出帽もバリバリに凍ります。
10日目にタックに到着。
町を歩くと目の前で車が頻繁に止まり話しかけられ、スーパーで話しかけられ・・・、ここで受けたご厚意の数々はとてもここでは書ききれません。本当に感謝しています。
下写真はハンドメイドの毛皮の手袋と、アークティックチャーとベルーガ(シロイルカ)の油身をその場で切ってご馳走してくれたイヌイットのご家族。
復路は気温もずいぶん高くなり、春模様の中を(あくまで相対的に、ですけど)7日間でイヌビクまで戻りました。
下写真はイヌビクでキャビンを使わせてくれたJudiさんご夫婦。
Judiさんと旦那さんのOlvaさんはキャビンと犬ぞり等のツアー経営を行っており、今回はたくさんの貴重な経験をさせていただきました。本当にありがとうございました。
しかもツアーの車に便乗させていただき、ホワイトホースまでの1200㎞を陸路で帰ることができました。
そして最後となりますが、旅の発端の話で駄文を終わります(逆ですね)。
今回のアイスロードの旅、実は2年前にも冒険家の関口祐樹さんが行っているのです。関口さんとはアラスカで出会って話をする機会があり、今回の旅も直接話を聞いてやってみたくなった、というわけです(お名前を出す許可はもらってます)。
下写真はアラスカで会った時のもの・・・ではありません。今回タックで会った時のものです(笑)。
そう、関口さんも偶然?冒険のためタックに来たんです。再会を喜びながら「次会う場所は・・・アラスカ?カナダ?日本?北極?山?飲み屋?」なんて話をしました。
関口さんは4月初旬まで、タック周辺の北極海を歩くそうです。お気をつけて!
ちなみに下が関口さんのブログです。
http://ameblo.jp/timl40000k/
かなりの長文失礼しました。そろそろ水平から垂直の旅にシフトチェンジをしなければ、と思っている所です。