
お待たせしました!
2024年5月26日~6月29日にかけて行ってきたパキスタン・スパンティーク峰遠征の報告を致します。
約一カ月に及ぶ遠征の内容を全7回に分けてyukikoさんと一緒に二人でアップしていきます。
既に7月の例会の時に隊長から遠征の報告をしていますが、その時に時間の都合上紹介できていない写真やこぼれ話と、遠征後に受けた質問についての回答などもできるだけ入れていこうと思います。
<遠征出発に至るまでの経緯>
2022年12月隊長がK2遠征を構想
2023年2月隊員決定(4月一人追加・11月一人脱退)
2023年3月『ウタリ北海道K2登山隊』結成
月1回~2回程度のミーティングと、休みの合う隊員同士でトレーニング山行を重ねる
2023年5月エージェントを” Adventure Tours Pakistan “(以下ATP) に決定
2024年4月ビザ取得、エージェントへ荷物を発送
<隊員(中央労山5名&帯広労山2名)>
(ブログ内での隊員名は現地でのあだ名を元にしています)
隊長~TAKA
副隊長~N田(帯広労山所属)
登攀隊員~Mみ、N樹(帯広労山所属)、GUTTI、Y子
ベースキャンプマネージャー~Mグ
<遠征中の行程(番号はブログの番号)>
1 5/26-5/31 北海道出発からアランドゥ(キャラバンスタート地)到着
2 6/1-6/3 往路キャラバン
3 6/4-6/10 山行活動前半
4 6/11-6/16 事故発生&救助支援
5 6/17-6/21 山行活動後半
6 6/22-6/25 復路キャラバン
7 6/26-6/29 スカルドから帰国
TAKA隊長とGUTTI隊員は既にお勤め先のHPにブログをアップしているので、そちらもご覧ください。
TAKA↓
https://shugakuso4.exblog.jp/30300059/
GUTTI↓
https://www.ici-sports.com/enjoy_story/317441_1/
今回の遠征は2025年のパキスタン・K2(標高8611m)登山に向けたプレ山行として企画されました。
主な目的は高所登山(標高7000m以上)を経験することで、装備や食料などを検討し、エージェントとの関係を深め、パキスタンの風土や文化にも慣れることです。
結果的に現地では様々な出来事が重なったこともあり登頂は果たせず、隊員の意向により今回の遠征をもって登山隊は解散することになりました。
会員の皆さんには沢山の応援を頂きました。
多くの方が協力金を提供してくださり、経験者の方からはパキスタンの情報や高度障害についても教えて頂きました。
現地で上手くいかなくて凹んだ時や辛い事が起こった時に私は、「頑張ってきてね!」「楽しんでね!」「しっかりやってくるんだよ!」「応援してるよ!」という皆さんからの言葉を思い出し、“よし!”と自分を奮い立たせることができました。
なお今回の遠征は下記の企業からご協力いただいています。(敬称略)
(株)モンベル―食糧、シュラフ、ソーラーパネル等
(株)KEM―ダッフルバッグ、ロープ
(株)アライテント―テント
(株)秀岳荘―協賛金
沢山の皆さんからのサポートがあったからこそ私たちは怪我も無く無事に行って帰ってこれました。本当にありがとうございます。
このブログを通して私たちが経験してきたことを共有することで、皆さんの今後の山行に少しでも役に立つことができれば幸いです。
さて!前置きが長くなってしまいましたが、いよいよ本文へ!
そもそも“パキスタン”という国がどこにあるかご存じでしょうか。…私は“○○スタン”という名前の国が集まっている辺りでしょ?くらいしか想像できませんでした(笑)

そしてスパンティーク峰はこの地図のピンク枠の中の上の方の左側(北の方の西側)の方に位置しています。
【5月26日】移動日/北海道→新宿へ移動し一泊
北海道から新宿にあるミウラドルフィンズへ移動。
http://www.snowdolphins.com/index.html

説明を受ける隊員たち。
高度4000mの酸素濃度に設定された室内で一泊。腕にはパルスオキシメーターを付けてます。

就寝したものの夜中は頻繁に目が覚めてしまい、頭痛もしてきて喉も渇き、よく眠れないまま最悪な朝。自分の血中酸素濃度のデータを見せてもらうと30%台まで落ちていて、まだ生きている自分にビックリ(笑)
【5月27日】移動日/新宿→バンコクで乗り換え→イスラマバード
ミウラドルフィンズ→成田空港

荷物の重さが重量制限以内になっているかを確認

12:00成田→16:30(現地時間)バンコク


きっと最後の(?)アルコールを楽しみながら、乗り換え便待ち。

空港の中のトイレ。タイっぽい絵

TAKA隊長の職場仲間がくれた“山のお守り”。スパンティークが描かれています。
https://stepping-s.com/?mode=grp&gid=855228

19:00バンコク→22:10(現地時間)イスラマバード



パキスタンに着いたー\(^o^)/ここまで航空機の遅延やロストバゲージも無く順調に到着。とりあえす良かった。

ATPが手配してくれたお迎えの方と合流。

高級そうなホテルに到着

入り口の前のゲートをくぐって入場。セキュリティがしっかりしています。

ビッグなベッドを独り占め♪


ホテルにあったATM。使わなかったけどクレジットカードを使ってパキスタンルピーを引き出せるみたい。
【5月28日】移動日/イスラマバード→飛行機でスカルドゥへ
早朝3:30ころに外から大音量でコーランが鳴り響き、何事か!と飛び起きたが、もちろん二度寝(笑) イスラム教の国に来たんだなと改めて実感。


6:20朝食

8時空港着。昨晩お迎えに来てくれた赤帽が良く似合うフセインさんとお別れし、スカルドへ。フセインさんは少し日本語を話せました。なんでも奥様は長谷川恒夫さんの奥様の昌美がフンザに建てた学校の先生をしているそうです。なかなか日本語を話せるパキスタン人はいないので、すごく親しみが沸きました。

もしパキスタン旅行の機会があったら、フリーランスでガイドをしているフセインさんへご用命を♪
9:45イスラマバード→11:00スカルドゥ


飛行機から出た瞬間『ワーーッ!!』『すごーーーっ!!』
イスラマバートとは全く違う景色にみんなテンションが上がります。

ATPのガイドのグルがお迎えに来てくれていて、ホテルへ移動



“Concordia Motel Skardu”
広い中庭とテラスと建物が階段状に配置されたホテル

目の前にはインダス川

広い部屋を独り占め♪


Wi-Fiも使えますが、繋がり易さが部屋によって大きく違います。
“HOT WATER TIMING” はシャワーや洗面台から温水が出る時間帯ですが、必ずしもこの時間内でお湯が出てくるとは限りませんでした。

13時 各自の部屋で荷解きの後、昼食。それからATPのオフィスへ

スカルドゥは標高の高い山に囲まれた街



オフィスの真ん中にある中庭でミーティング

日本から事前に送っておいた荷物と対面。建物の中に丁重に保管しておいてくれてました

持って来忘れた物は無いか、壊れたりしていないかチェック

ポーターさんが担げる25㎏になるよう重さの調整。

オフィス内のトイレ(その一)。水洗ではないため、使用後は脇に置かれたポットに入っている水を流す。オフィス内には洋式の水洗トイレも有りましたが、水の流れがすこぶる悪かったです。
このくらいからお腹の調子が悪くなる隊員がちらほら現れる…(;^ω^)
ここで今回の費用も一括現金で支払いました。総額$26,494。約410万円($1=¥154.58)
内訳は
・基本料金(入山料+ガイドさんの費用+環境税)で一人$3,584
・ガス缶(230g)代で一缶$12を56個
・日本から発送した荷物の通関費用として$734
ちなみに今回の入山申請は後程ご紹介する別パーティの日本人登山家お二人(5/31にアランドゥで合流)と共に合計9名の登山隊として申請したため、入山料を一人当たり$114省くことができています。
ATPへの支払いは銀行振り込みも選べましたが、日本からの送金がなかなか上手くできず全額現金で持ち込むことにしました。大金なので盗難やロストバゲージなどに備えて各隊員に振分けて持って行きました。

隊長が今日のこれからの予定などお話し。

右端の人がスカルドゥに到着してから最後までずっとお世話になるグル(ATPのガイド)
16時頃~スカルドゥの街中を散策

日差し強め💦

メインの移動ツールはバイクらしい

普通に牛や、

ヤギが道端にいる📷



グルお勧めのチャイの美味しいお店で休憩

食料の鶏 雌鶏は卵を産めるのでやや値段が高い


露店を覗いてみる



売っている帽子を被ってみる

グルの交渉のお蔭で、とあるお土産物屋さんの中でアメリカドルをパキスタンルピーに換金してもらいました。$100=25500₨


ホテルに一番近い、日本だとコンビニのような小さな商店。お菓子・ジュース・ちょっとした日用品が売っていて、何度か通いました。
【5月29日】スカルド滞在
早朝3時過ぎに例のヤツ…そう!コーランの大音量で目覚める(笑)
私の部屋はWi-Fiの繋がりがよく、日本事務局や職場へ近況を伝える。
6:30HOT WATER TIMINGまで待ったのにほぼ水しか出ず、冷たいシャワーを浴びて、7時朝食。
Mみ&N樹から朝食前にインダス川を渡ってきたと聞き、残り5名で行ってみることに。

民家の脇の細い道を通り、だいたい5分くらいで

インダス川!川幅が広い!

橋を渡ってみる。足元は砂だらけ(笑)
ホテルで足元をシャワーできれいにしてから、9時街へ買い出し



昨日の散策時に見繕っていたドライフルーツ&ナッツ屋さんで行動食を購入

派手にデコレーションされたトラックと、現地人に成りすます副隊長(笑)
11時 街中をぶらぶら歩いているところをグルに捕獲され、隊長と私の三人で、


車でこちらへ。ブリーフィングという入山手続き。
向かう車内でこのような資料↓を複数枚『読んで!』とグルに渡されたが、英語で書かれてるしそんな直ぐに読めるものではない(-_-;)

説明なども何もされず、ただ数枚の資料に隊長がサインをして偉そうな人に提出して終わり。
午後は各自、荷物整理や買い物など自由に過ごし、夕食はグルがアフガニスタン料理のお店に連れていってくれました。



【5月30日】スカルドゥ→アランドゥ(キャラバン出発の町)へ移動
6:30今日は昨日よりやや温かめのシャワー(笑)
今日ホテルを出発してからはインターネットが繋がらなくなるため、日本事務局へキャラバン前最後のメッセージを送りました。


日本から持ってきた地図でアランドゥまでのどのルートを通っていくのかをグルとドライバーさんに教えてもらう。


8時 3台のバンに荷物を乗せて、


ジープと乗用車の二台に私たちが乗って、いざ出発!

道がだんだん悪くなっていきます


途中途中でトイレ休憩。道沿いに“トイレ”なんて無いので…ソノヘンで。

11時にチュトロンでお昼ご飯を食べて、

15時にアランドゥ村の端にあるキャンプ場に到着。

黄色いテントがATPが用意して立ててくれた私たち用のテント。ATPスタッフは白いテントとキッチンテントの中に宿泊。
建物が立っていますが中には入れません。この建物の隣にトイレの建物があり、そこは使用できました。

Mみちゃん&Y子さんと三人で周辺を散策♪
周辺の山肌には牛たちが点々と。

明日ポーターをしてくれるという牛飼いのお兄ちゃんが、

放牧小屋の中へ私たちを招いてくれました♡

石と木材のみでできた小屋


たき火で温めたヤギのミルクを御馳走してくれました。
美味しかったけど、お腹を壊すんじゃないか…と内心ヒヤヒヤ(~_~;)
でも大丈夫でした!

初めてのメステントの中で夕食
【5月31日】雨で停滞&アランドゥ村散策
昨晩から大雨。朝になっても止まず、

今日がキャラバン出発日の予定だったので早朝からポーターさん達がキャンプ場に集まってきてくれてましたが、ATPスタッフ&ポーター頭が話し合い、「雨の中、濡れた荷物を背負ってポーターに歩かせるのは酷だ…。一日延期しないか」と提案を受けて、この日は停滞することになりました。ポーターさんたちは雨具も自分たちが宿泊するテントも持っていません。
雨は徐々に止んできて、今日はアランドゥ村を散策しに行くことになりました。
7:50キャンプ場出発→ゆっくり歩いて9:20ころに村に到着


村に向かう途中にいたロバをめんこめんこ✋ おとなしくて可愛い♡ 毛は柔らかくてふさふさ♡ 後ろから近づくと蹴られてしまう可能性があるので注意が必要です

村を見わたせる大きな岩に登って、


MみちゃんがY字開脚!

美しい村

粘土質の地面を切り出して作ったレンガ(?)で作っている建物

家の中から平たい顔の外人(我々)を覗く子供


村に住む高所ポーターさんがご自宅に招いてくれました


チャイ、クッキー、冷えた炭酸ジュース、ゆで卵のおもてなし♡


平たい顔の外人が相当珍しいようで、大人も子供も道端から私たちを真顔で見つめてきます。こちらから笑顔で手を振ると、皆さん笑顔になって手を振り返してくれます

子供たちは後を追ってきます



学校にもお招き頂きました

成績優秀な生徒さんが英語でスピーチしてくれました

このようにお肉が売られてました
13時 キャンプ場に戻り、昼食
13:50ころ、今日来るか?明日になっちゃうか?…とお会いするのを楽しみにしていたH岡さんとT口さんが到着! 初対面♪ 4月にATPから隊長へお二人の紹介があり、今回入山申請を一緒にした方々です。
お二人は私たちよりも遅くパキスタン入りしたので、私たちの出発に間に合わずキャラバンは別々に歩くことになるかとも思っていましたが、私たちが一日停滞したことでこの日から一緒の行程でBCまで行けることになりました。
夕食は日本人9人で一緒の食卓を囲み、それぞれ自己紹介や今までの登山歴などをおしゃべり♪
さてここでyukikoさんへバトンタッチ!②往路キャラバン編に続く…